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次世代技術の芽と新しい物理をつくる

早稲田大学 理工学術院 先進理工学部 物理学科・応用物理学科

素粒子・放射線実験

本部門では加速器等を用いての種々の物理及び物質科学,計測に関連した研究を行っている。
本部門には高品質ビーム科学研究,素粒子実験研究,放射線応用物理学研究の3 つの研究指導があり実験的手法により研究を行っている。

高品質ビーム科学研究

高品質ビーム加速器からのビームの応用は自動車用のラジアルタイヤや耐熱電線等の生産など,既に産業界で広く利用されている技術であるが,素粒子物理,計測,医療,半導体産業さらには放射線物理,放射線化学の発展にも欠かせないものである。このような背景のもと,加速器の高度開発,ビーム品質の向上,ビームの高度応用など,加速器本体とその物質科学への応用全般に関する研究を実施している。

素粒子実験研究

素粒子実験研究海外の大型加速器実験(主としてアメリカ,フェルミ国立加速器研究所のTevatron/CDF 実験とスイスにある欧州原子核研究機構のLHC/ATLAS 実験)を用いた国際共同研究を中心に,高エネルギーフロンティアにおける粒子衝突の実験的研究によって,素粒子反応とその内部構造の特性等の研究を進める。これらの実験は素粒子理論を基礎として,その実験を構想し結果を理論と比較検討することで新しい要素を理論にもたらすことや新しい現象を発見することにより,自然の理解をより深めることを目的としている。

現代のコライダー型加速器および検出器の原理,データ収集法,解析手法について詳細に議論する。現代の素粒子物理学実験では,理論の理解から検出,測定原理の正しい知識,統計学を駆使した解析方法をするためのコンピュータ技術まで,幅広い能力が要求される。本部門ではそれらすべての詳細にふれる。特にLHC 実験では人類未到のエネルギースケールの素粒子物理学研究が進められ,新しい扉が開かれることが期待されている。素粒子理論の本質的な理解に加え,海外研究者とともに活発に研究する態度が望まれる。

放射線応用物理学研究

放射線応用物理学可視光から高エネルギーのガンマ線,さらに様々な粒子検出を目的とした放射線検出器開発と,これを用いた実験・観測的研究を一貫して行う。最先端の物理計測は素粒子・宇宙・医療の現場で広く必要とされ,分野の垣根を超えた普遍的技術である。本研究ではスタンフォード大学や宇宙科学研究所との共同研究による衛星・気球実験,加速器ビーム実験への応用,さらには次世代医療装置等への応用研究を行う。

片岡 淳(放射線応用物理学)
寄田 浩平(素粒子実験)

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